CFS工法とは

CFS工法とは

CFS(Cold-Formed Steel)工法は板厚約0.8~6.0mmの冷間成形薄板形鋼を構造部材として使用する建築工法です。1990年代より北米やオセアニアを中心に普及が進み、近年では中国、インド、中東、南米、アフリカ等においてその建設が急増しております。

我が国においても2001年に薄板軽量形鋼造に関する告示(国土交通省告示1641号)が制定され一般工法となりました。また、2012年には薄板軽量形鋼造の適用範囲が4階建て建物に迄拡張される等の告示改定が行われました。

さらに、薄板軽量形鋼造告示は2.3mm未満の薄板形鋼のみをその対象としていますが、2007年の国土交通大臣認定により板厚6.0mm迄の鋼材へのドリルねじ接合が認められているため、我が国におけるCFS建築の可能性は大きく広がっています。

CFS工法の10のメリット

日本のCO2総排出量のうち,建物のライフサイクルを通じて排出されるものは約3分の1を占めており、今後の建設産業にとってその環境負荷の低減は避けては通れないテーマです。また、災害の多いわが国において人的能力に依存せずに経済的、継続的で耐久性の高い構造、工法が必要とされています。

  1. 経済設計工法
    CFS建築物は冷間成形による薄板、中板の軽量形鋼の有利な断面性能を活用し、木造や鉄筋コンクリート造に比べて、より重量比に対する強度が期待でき、かつ、建設から廃棄に至るまでの環境負荷において合理的な施工が可能となります。
  2. 工業化工法
    現場以外で薄板の冷間加工、工業化を可能とし、現場での総工期の短縮、品質確保、が可能です。
  3. 短工期工法
    上記工業化等により事前作業計画、事前工事、作業を行い、工期短縮を可能にします。
  4. 省エネルギー工法
    鉄の弱点であるヒートブリッジ(熱橋)を反対に利用し、外張り断熱とすることで温熱環境に優れた工法も可能です。
  5. 高経済合理性工法
    接合に溶接のみに依存せずドリルねじ、ボルト等を使用することで、設計、施工において技能工に依存せず経済合理的に組み立てが可能です。また前記1~3の理由と合わせて、低コストな建築工法を実現する可能性があります。
  6. 安定品質工法
    部材に使用される構造用亜鉛メッキ鋼板等は世界的に基準化され構造材として流通しております。日本においては日本工業規格(JIS)にて指定され、ZSB400 ZAB490材として安定品質にて各鉄鋼メーカーより供給されております。
  7. 耐火性能工法
    (株)ガイアフィールドにて開発致しましたGF型耐火パネル(外壁耐力壁タイプ大臣認定番号FP060BE-0163)は木造耐火パネルと比較し、薄板軽量形鋼1.6mm以内の1時間耐火パネルによる重量比、コスト比は概ね85%程度になることが検証されました。(2017年建築学会広島大会発表)
    合わせて温度上昇時における座屈に対する耐力は、薄板軽量形鋼造の耐力壁内の温度は木造に比して300℃程度上回ることが可能です。
    ・耐火認定書
  8. 高耐久性工法
    (株)ガイアフィールドでは住宅の品質確保の促進等に関する法律に関し、特別評価方法認定を取得し、(大臣認定 1324)劣化対策等級(構造躯体等)にて等級3を可能としました。
    ・劣化対策等級認定書
  9. 高デザイン工法
    2014年 住宅/桜株の家
    木質内装とCFS構造あらわしのデザイン融和
    2017年 集合住宅(長屋)/クアンド

    CFS構造の構造デザインと町屋的集合住宅における木のデザインの融和
    CFS構造と日本の有機的材質と日本文化との融和とともに、安全性、耐久性を担保できる建築を可能にしました。

  10. 防腐防虫工法
    昨今の気候変動による日本国内の高温多湿な状態から、木質系材料の腐朽やシロアリによる被害が多く見受けられます。阪神淡路大震災時の建築学会の報告によりますと半壊以上の木造住宅の過半以上がシロアリ、腐朽菌被害を受けていたとの報告もあります。

また、米国では莫大なアフターメンテナンスでの費用が報告されております。
そのような場合でも、CFS構造は鉄なので、安心してお使いいただける構造といえます。
我々、株式会社ガイアフィールドは持続可能なサスティナブル社会を実現するために、ライフサイクルに渡る環境負荷低減、健全な住環境の確保、災害時の確実な安全性、ストック型社会に呼応する長寿命化の全てを高いレベルで達成した次世代型のCFS建築の設計、施工、開発と普及を目的に事業を推進いたします。